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1211号 鳥帰る

2017年03月27日(月)

 今朝は庭に霜がうすく降りていた。天気のしるしである。
 この午前早く、らっきょうで有名な三里浜の特産農場の年度末の総会が三国の砂丘地の集落であり、出席した。九頭竜川に日野川が合流したところから、さらに下流に美しい名をもつ七瀬橋というところ近くでは、沿道の農水路二ケ所で早春の江掘り作業を村の人たちが出てやっている。天気がいいのと春を迎える気持も手伝ってか、苦労な仕事なのだが軽トラックに泥を積み移す人の顔にも心なしか笑みが口元にあるのである。
 三国に向けて山際を川に沿いながら走る旧道には、自転車競技のグループがこれも二組、われわれの車の先をひた走る、そして追い抜いてしばらくすると、前面からも二人のグループが一心に走りすぎる。
 帰路は九頭竜川が日野川の水を迎えて下るあたりで、光がその部分をいくつか浅瀬のようにきらきら光らせ、いかにも両川が流れ下る感覚を与える。
 そのあたりでスキージャムが正面に見え、足羽川がさらに日野川の合流点をすぎさらに日光橋あたりにくると、いよいよ白山が真横に広く展開し絶好の見物である。折しも丁度、足羽川の上方高く、帰鴨が100羽近くの鳥の群れとなって大きく渦を巻くように、これも二つの輪状になって白山を背景に旋回している景色がその中に入り込んできた。こういう景色は春を待ちつつある各地方のあちこちに見られるのかもしれぬが、それにしてもこの場所のいまの季節でしか味わえない、見事な風景としか言いようがない。
 川浪の光るを残し鳥帰る。

(2017.3.12 記)