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イッセイエッセイ

1284号 若狭と越前のつながり(梅のこと)

2017年12月21日(木)

 きょう(12月16日土曜日)の福井新聞の「こだま」欄に、郷土史家の中島辰男さん(89歳)が、「今庄に生きる小浜藩との縁」と題する投稿をされている。
 小浜藩主酒井候と南越前町今庄の「甘露梅肉」(福井県推奨名産)の結びつきについての物語である。
 江戸期にこの梅の製品で有名なお店は小浜藩主の本陣を勤め、殿様御宿泊の折には家伝の梅肉をお召し上り戴くことを常とした伝統があり、そのことを土産品の箱に記されている案内で知ったという。さらに家伝によれば、若狭の梅をして良い食品を作るよう小浜藩侯がこの本陣に下知されたことも伝えられているようである。
 この通りであれば、若狭の梅をもとに梅肉や紅梅液がつくられ、銘品として今に伝え作られていることになる。嶺南嶺北の歴史的な結びつきの好例である。
 あわせて酒井候が参勤などの際にいかなる道すじで旅の途中に今庄に宿をとられる機会があったのかも興味の湧くところだ。今では、小浜と今庄は若狭さとうみハイウェーが完成したので一時間もかからぬ距離であるが当時であれば一両日を要したと思われる。
 窓の外は、数日来の本格的な初雪が、昨日の日射しがあっても消えぬまま名残として庭に積もっている。梅の枝は雪吊りがかけられ、つぼみの3月まではまだ日数がずいぶんとある。高いサルスベリの枯枝にはひよどりの双いかと思われる鳥が動いている。これから冬か、春よこい。

(2017.12.16 記)